産科医解説!キウイフルーツの栄養効能6つ。妊娠初期やダイエットにおすすめ

妊娠中、隠れ栄養失調になっていませんか?妊娠初期はキウイフルーツで栄養バランスを整えてみて。ダイエットや便秘解消、葉酸不足補給にも役立ちます。

執筆者: LATTE COLUMN
最近、妊婦さんの「隠れ栄養失調」が多いようです

出生率が下がり、超高齢化社会へ足を踏み入れた日本。

幸せの象徴である赤子を宿した妊婦さんは、社会全体で大切にしなければならない存在でもあります。

 

そのような中、最近妊婦さんの栄養不足が増加しているという事実、ご存知でしたでしょうか?

 

こんなにいろいろ食べているのに?

妊婦さんといえば、子供の成長のために栄養のあるものを沢山食べなさいと言われています。

 

しかし、飽食の時代を久しく過ぎた現代社会であるにもかかわらず、妊娠前から体重が増えない、食事のバランスが悪い、体型を気にしてBMIが低いなどの問題点が挙げられています。

 

 

妊娠時に栄養不足になると、子供への悪影響が懸念される

産科医・医学博士の竹内正人先生によると、妊娠前からきちんと栄養を摂れなかった場合、生まれてくる子供に以下のようなリスクが伴うと懸念されています。

 

☑ 早産の原因

☑ 産まれた時は痩せているが、小児肥満になりやすい

☑ 生活習慣病の胎児起源説

 

痩せた子宮環境で産まれた赤ちゃんは将来の病気リスクを高めてしまいます。

 

厚生労働省では、妊娠を予定する3か月前から栄養を摂るようにと推奨しており、特に、妊娠初期の着床の時期の栄養が大切と言われています。

 

一方、妊娠時に食べ過ぎるのもNG

とはいえいくら大切な赤ちゃんのためとはいえ、食べ過ぎても糖尿病・ 高血圧などの原因になりかねません。

そのため昔は「ほどほどに、食べ過ぎないように」という指導がされていたのですね。

 

妊娠時はどんな食べ物を食べるべき?

食べ過ぎないように、けれど栄養を沢山摂りなさい。

バランスよくと言われても、いったい何を食べたらいいの!

 

そのお悩みに光を当てるのが、キウイフルーツです。

 

 

キウイフルーツの栄養が妊婦さんにおすすめの理由

以前、キウイフルーツは夏の水分補給や熱中症対策、また便秘解消にも大変有効であるとお伝えしましたが、妊娠前後の女性にも効果的なことが分かっています。

 

便秘になりがちな妊娠中は、キウイフルーツに含まれる「食物繊維」を

妊娠中の便秘は、黄体ホルモンが腸の働きを抑制しているために起こります。

食物繊維をとることで、善玉の腸内細菌が増え、便秘を解消する効果が期待されるでしょう。

 

ちなみにグリーンキウイは一個あたり(可食部100g)、2.5gの食物繊維が摂取でき、果物の中ではNo1!

 

ママの腸内細菌と赤ちゃんの腸内細菌には因果関係があることが分かってきましたので、妊娠中は腸内細菌を整えていくことが大事です。 

 

総食物繊維(⽔溶性・不溶性)所有量
グリーンキウイ 約 2.5g
ゴールドキウイ 約 1.4g

 

キウイフルーツの「葉酸」は、胎児や乳幼児の成長に欠かせない
「妊娠中は葉酸を摂りなさい。」

 

妊婦さんでなくとも何となく知っている人も多いかと思います。

葉酸はからだの細胞を整える働きがあり、妊娠前期の着床のころで400μg、妊娠中でも200μgほど摂取することが推奨されています。

 

着床時は、両親の遺伝子をリアレンジメントしている大事な時期。

葉酸が不足すると、神経管閉鎖障害や無脳症など先天性異常を引き起こすリスクが高まることも。

 

グリーンキウイは一個あたり約30μg~50μgの葉酸が含まれており、他に葉酸を多く含むレバーや春菊、ニラなどより手軽に食べやすいのも魅力。

 

葉酸所有量

グリーンキウイ 約36μg
ゴールドキウイ 約32μg

 

肌の調子に悩む妊娠中は、キウイフルーツの「ビタミンC」を

妊娠中や出産後は、どうしても赤ちゃんに栄養を取られてしまうので、肌荒れになりやすい状態。

ビタミンCで美肌や免疫力アップをしたいところです。

 

ビタミンC所有量

グリーンキウイ 約69mg

ゴールドキウイ 約140mg

 

 

むくみに悩まされる妊婦は、キウイフルーツの「カリウム」で解消

妊娠後期はむくみやすいのが悩みの種。

カリウムは利尿作用があり、過剰な塩分や水分を体外に排出してくれるため、むくみ解消に効果が期待できます。

 

カリウム所有量
グリーンキウイ 約290mg
ゴールドキウイ 約300mg

 

キウイフルーツの「ビタミンE」で血行促進を

ビタミンEには血行を改善する働きがあり、排卵を促進し、子宮内の環境を改善する効果が期待できます。

また崩れやすい自律神経のバランスを調整したり、ホルモンを活性する働きも。

 

ビタミンE所有量
グリーンキウイ 約1.3mg
ゴールドキウイ 約2.5mg

 

キウイは低GI値フルーツなのでダイエットにもおすすめ

果物は加糖が多く、太りやすい、血糖値が上がってしまうのではというイメージを持っていませんか?

しかし、キウイは血糖値が上がりにくい低GI値のフルーツ。

 

カロリー自体も50~60kcal程度と、栄養豊富にもかかわらず低カロリーなので、むしろダイエット向きといえるでしょう。

 

ジューシーなキウイフルーツを毎日1個いただきましょう

妊娠中は、たんぱく質をはじめ、ビタミン、ミネラル、葉酸、食物繊維などをバランスよく摂ることが大切です。

竹内先生は、妊娠中の栄養摂取について以下のように語っています。

 

 「妊活中・妊娠中は何をどう食べるかが重要。最近は青魚系の油(DHA.)やオメガ 3などの油、ビタミン、葉酸、鉄なども話題になります。必要な栄養をサプリメントでとる方法もありますが、サプリに抵抗 感のある人もいます。だから日本では、必要な栄養やビタミンをフルーツでとるのはなじみやすいですね。キウイフルーツの栄養バランスは、妊活・妊娠中の栄養バランスを整えるのに、とてもな有効な食べ物です」

 

 

アンチエイジングや美容にとてもおすすめのキウイは、妊娠中の栄養バランスも補ってくれるフルーツだったのですね。

1個100円前後とお手頃価格のフルーツですので、毎日の習慣として頂いてみてはいかがでしょうか?

 

教えてくれたのは